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アラタコウ(工藤興市・くどうこういち)のブログ

国際結婚シリーズ、エッセイ、イベント関連、小説を載せています(^O^)

【トイレ】第七話※肛門に衝撃が走った話・後編


 こんな町はずれの寂れたスーパーのトイレに入ったのがよくなかったのかもしれない。

 【マジ】のボタンを押した途端、凄い水圧の水が肛門を直撃した。

 思わず立ち上がる勢いの水圧。

 お湯を押してるにも関わらず、水が出てるし。

 慌てて止めようと色々なボタンを押すが水は止まらず、変な音まで聞こえてきた。

 水は肛門だけを刺激するのではなく、たまたま付近まで刺激し、終いにはたまたまと肛門の中間を強烈に刺激した。

 多分、女性用のビデのボタンも同時に押したからこうなったのかもしれないが、MじゃなくSな俺には、この水圧責めは地獄だった。

 停止ボタンを押しても機能しない。冷たい水が俺の下半身を責め続ける……。

 最終的に俺が取った行動とは――

 機械音痴の昭和人間のパターンかもしれないが、ガンっと叩いた(笑)

 不思議なもので、叩いたら止まった。

 トイレを出て従業員に機会の故障の話をすると、真剣に聞いていた彼女が笑い出した。

「すいません。大変な思いをされて申し訳ないと思ってるのに、そこまで面白おかしく話されると、つい笑ってしまいました」

 従業員に聞いた話だと、【マジ】と書かれていたあのボタンは、マッサージだったそうだ。古くなったせいで表示がそうなったらしい。

 下半身がひりひりしたままスーパーを後にした俺は――M気質の人間には逆に最高のトイレなのかもしれないな。などと訳の分からないことを考えながら駅まで歩いて行った。




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【トイレ】第六話※肛門に衝撃が走った話・前編

 このシリーズも久々ですね。

 ちょっと、最近衝撃的なトイレ内でのハプニングを経験したので、ブログを書いてみます。

 う●こしてて、肛門を洗浄しようかと思ったら――

 写メ↓


201402051536001.jpg


 【マジ】って書いてるのが見えますか?

 びっくりしちゃった。

 普通、お湯が出る強弱の表示があったりしますよね?

 お尻か、ビデの選択する表示もよくあります。

 でも、これってすごくない?

 【マジ】って、相当綺麗にしてくれるのかな?

 ビビりながら、【マジ】のボタンを押してみた。

 すると……。


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【トイレ】第五話

2013/08/21

 永福町の駅のトイレで、こんなものを見かけた。

 写メ↓

201308210529000.jpg

 男性用トイレで、お子様用の椅子がありますなんて――昔は考えられなかった。

 男性が育児をすることが当たり前になったのか、それともシングルファーザーが増えたのか……。

 個室には、赤ちゃんが座れる椅子があり、注意事項が壁に書かれていた。

 気になったのは、自分がウンコをしている姿を子供に見せつける様な位置に、赤ちゃんが座る椅子があるということだ(笑)

 軽く恥ずかしいのではないだろうか?

 それにしても、東京二三区内で、トイレに力を入れている区もあれば、そうでない区もある。

 今度は、トイレの綺麗度ランキングでも書いてみようかな。



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【トイレ】第四話

2013/08/07

 今回は、大をする場所にある落書きについて書いてみようと思う。

 三十歳の時に、東高円寺という場所に住んでいたことがある。

 東高円寺という駅の近くには、蚕糸の森という学校に隣接した大きな公園があって、公衆トイレがあった。

 そのトイレに、こんな落書きがあった。

「私はすごくエッチな女です。この番号に電話して下さい。○○○ー○○○○ー○○○○」

 終電近くまで劇団の仲間と飲んでいた俺は、かなり酔っぱらってそのトイレの落書きを発見した。

――エッチな女だと? よし、電話してみよう。

 酔っぱらっているときの行動とは、半端ないことがある。すぐ携帯から落書きの番号に電話をしてみた。

「もしもし?」出たのは男だ。それも歳を取ったおっさん、いや、お爺さんかもしれない。そんな声だった。

「わしはな、一人暮らしをしててすごく寂しいんじゃ」

 すぐに電話を切ろうと思ったが、彼が話すその声にただならぬものを感じて暫く話を聞いてみた。

 聞けば、家族と死に別れて風呂なしアパートに住んでいる七十八歳のお爺さんだった。

 寂しさのあまりトイレに落書きをしてしまい、話し相手になってくれる人を探していたそうだ。だが、電話がかかってきても相手がお爺さんだと知った男性は、電話をすぐ切るか、彼を罵倒して電話を切っていたそうだ。

「あの、こんなことして情けなくないですか?」彼に尋ねると「文句を言って電話を切るだけでも誰かと話せるからそれだけで嬉しいんです」と返された。

 老人ホームで働いていた時に、孤独という単語をお年寄りからよく使っていた。その時感じたのは、歳を取るとは、自分が一人ぼっちになっていくのだということだった。

 百歳のお婆さんがホームにいたけど、彼女の家族も親戚も友達ですらいなくなっていた。そんな中で彼女はこんなことを言っていた。

「生き続けるって大切な人の死を看取っていかなきゃならないの。それは、幸せなのか不幸なのかよく分からないわ」



 三か月後。

「シゲ爺さん、今日はマンションの屋上で花火でも見ようか?」

 落書きをしていた彼とは、親友になった。

 当時付き合っていた彼女とシゲ爺さんとで買い物に行ったりする仲になったのだ。

 こんな付き合いができるようになったのも、彼と初めて会ってみようと思いアパートを訪ねた時に精一杯のお持て成しをしてくれたことが、友達になりたいと思ったのが大きい。

 手料理でお持て成しをしてくれ、自分で漬けたという梅酒を飲ませてくれて、お見送りまでしてくれた。

「ありがとう、こんな貧乏な年寄りの相手をしてくれて本当にありがとう」

 両腕でがっしりと俺と握手してくれたことは、涙が出そうになるぐらい嬉しかった。

 田舎から東京に上京したが、どうも東京の水に合わなかった俺がいた。そんな中で、彼と触れ合うことで、田舎にいる両親を思い出していたのかもしれない。

 それから二年後に彼は肝臓癌で亡くなったが、最後も看取ってあげて、彼の遺言通りに遺骨を福島の海に撒いてあげることもできた。

 ただのトイレの落書きから始まった付き合いだったけど、俺の心の財産になる出会いだった。


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【トイレ】第三話

1:22 2013/08/03

 トイレシリーズを書き始めて、妙に過去を振り返ることが多い。

 トイレにまつわる逸話が多いかもしれないが、排泄する場所が、何かが生まれる(発見)という考えがあるのかもしれない。

 変わり者と言われている俺には、トイレは汚い場所ではなく、素晴らしい場所なのだ。

 そんな感じで、美談なのかどうか分からないけど、一八歳の時に東京に上京したての俺が経験したことを書き残しておきます。

 当時、原宿という町は日曜日に歩行者天国になっていました。

 一世風靡セピアや、リーゼントにしたロックンローラーがツイストを踊ったりしていた。

 俺もパントマイムをやったりしてたんですけど、炎天下の夏の日は本当にヤバくて、軽く熱中症になりかけた。

 そんな中、代々木公園内のトイレで頭から水を浴ていると、、ある男性に出会ったんです。

 それが、今回の主役の彼。

 俺がトイレに行くと、その彼が腰をもじもじさせながらおしっこをする順番を待っていた。

 その日は、代々木体育館でイベントがあり、公園内にも屋台が出るなど、けっこう賑わっていた。

 俺は、頭に水を浴びてその場を後にしようと思っていたんだけど、彼が気になって仕方なかった。だって、いかにも漏れそうな顔してるのに、おしっこしたい老人に順番を譲っていたから。

 案の定、彼は茶色のチノパンにおしっこの地図を描いてしまった。漏らしたのだ。

 見た感じ四十代か五十代のおっさん。大人がおしっこ漏らすなんて有り得ないと思った。

 当時は若かったし、今みたいに平気で待ちゆく人に話しかけたりはできなかったが、あまりにも変な彼の行動に話しかけてしまった。

「すいません、何でおしっこ漏らしてまでして、あの老人に順番を譲ったんですか?」

 彼は言う。「若い時は親父に反発してね。家出してそのまま死んだのも知らなかったんだ。あの老人が親父に似ててね。つい順番を譲ったんだ」

 おしっこ漏らしてるただのおっさんが、えらくかっこよく見えた。

 あれから二十年以上経つが、あの時のおっさんの笑顔は忘れられない。

 今は、何処で何をしてるのかな。


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